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恋煩う夜降ちの手遊び 花降楼シリーズ 11 レビュー

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恋煩う夜降ちの手遊び

男遊郭「花降楼」を舞台にしたシリーズの最終作がこの「恋煩う夜降ちの手遊び」です。
主人公の藤野(阿部敦)は元老舗呉服屋の令息。実家の借金がもとで花降楼の娼妓として働いています。
あまり馴染みがいない藤野に楼主が「お前は元々有名な呉服屋にいたのだから、当時の知り合いに手紙でも書いて営業をしなさい」と言われたことから、藤野は元贔屓の客で現在は若手代議士である諏訪(子安武人)に手紙を書きました。
呉服屋で一緒に碁を打つような仲だった少年が男遊郭の娼妓になったことを知らなかった諏訪は、妖艶な美青年に成長した藤野を見て驚き、そして藤野の元に通ってくるようになる……という物語です。

藤野演じる阿部敦は高めながら始終つんとしたトーン。美人だけれど懐かない猫のような藤野のイメージをきれいに醸し出しています。
そして若手代議士佐野を演じる子安武人はどこかコミカル。藤野にいいように振り回され、花代を貢ぎ、藤野といる時間を客と娼妓としてではなく、昔一緒に遊んだ友人と接するかのうような気軽さと親しみやすさを感じます。

不憫に思った藤野を身請けすると言い出した諏訪に、藤野は「必要ない」と申し出を撥ねつけます。藤野は諏訪が好きなはずなのに、ツンデレどこかまるでデレるところがなくてほとんどをツンで押し通しています。その影で「年季が明けてここを出たら、あの人とのつながりがなくなってしまう」とその日が来ることを恐れるような場面の切なさはひしひしと胸に迫ります。

キーパーソンとして登場する禿の椛(島崎信長)もとても良い雰囲気で、椛の存在で藤野が苦しみ、そして椛が最終的に諏訪と藤野を結びつけるきっかけをつくるのですが、出番が少ないながらも印象に残る強い存在感でした。

そして物語の最後、藤野が自分の本当の気持ちを打ち明けるシーンがあるのですが、阿部敦の必死さとそれを暖かく包み込むような子安武人の優しい声のトーンは必聴。切なさと安堵に目の奥がじんわり熱くなってきてしまいます。実にうまくまとめ上げたラストシーンです。

そしてBLCDを語る上で外せないのが「絡み」
何度かある絡みはどれも濃厚で、それまでツンツンしていた藤野がツンっぽさを残しながらも男娼らしい色気たっぷりな声を聞かせてくれます。阿部敦ってこんなに色っぽい受けを演じる人だったのか、と目から鱗でした(可愛いイメージが強かったもので……)
また子安武人の言葉攻めも少ないながら印象に残っています。
子安武人×阿部敦、低音の魅力と美人ツン受けの切ない恋物語に存分に酔いしれる作品です。
(ライター 矢吹良子)

CDの詳細はこちらから
恋煩う夜降ちの手遊び


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