白の彼方へ

キャスト

【攻・塩見岳/橋田稜】中村悠一×緑川光【受・伊澤朝陽】
【攻・浅田崇文】井上和彦×緑川光【受・伊澤朝陽】
【ツルギ】志村知幸
【坂野】荻野晴朗
【東野】吉野貴弘
【江藤】石上裕一 ほか

スタッフ

原作: 真崎ひかる
脚本: 月原真   
イラスト:高峰顕

発売日:2008年03月25日
収録時間:78分
発売元:サイバーフェイズ

「自分がどうすればいいのか、どうしたいのか……わからなくなってきた」
山で行方不明になった恋人の側に行きたいと、北アルプスへの入り口、立山黒部アルペンルートへとやってきた伊澤朝陽。
だが、付け焼刃の知識と装備では登山などできるはずもなく、ふもとの町で途方にくれてしまう。
そんな時、偶然出会った老人・坂野の誘いで真砂沢にある山荘の仕事を手伝うことに――。

――それから7年。月日がかつての恋人の記憶を薄めていた。
引退した坂野の跡を継ぎ、山荘の管理人として平穏な日々を送る朝陽。
そんな彼の前に、死んだ恋人とそっくりな山岳警備隊員・塩見岳が現れる。
「美人」とはやされるほどの朝陽に「こんなキレイな人、初めて見ました!」と、顔を真っ赤にしながら言う塩見の朴とつさに半ば感心し、半ば呆れつつも、死んだ恋人の面影が重なって朝陽は心穏やかでない。
そんなある日、朝陽は塩見の上司・浅田との情事を塩見に目撃され、責められてしまう。
あなたには似合わない、と……。
どうして放っておいてくれない――。
『彼』と似た顔で、似た声で心をかき乱す塩見に対して、朝陽の胸中には憎しみに近い感情が湧き上がっていた。

自分はもう、恋愛はしない。
そう心に決めた朝陽だが、どれだけ冷たく当たっても、塩見は朝陽に対する想いを変えることなく、まるで人懐こい子犬のように慕ってくる。
朝陽が気まぐれで相手をするたび、満面の笑顔を返す――。
そんな姿に、朝陽は自分でも意識していないうちに心を溶かされていく。
自分は死んだ恋人の影を追っているのか? それとも――?

「…俺は、山では死なないと約束します。
 待っててくれるなら、どんなところからでも絶対に帰ってくる」


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