熊谷健太郎 受け
αがαを抱く方法(江口拓也×)
Sub様、躾の時間です 1(小松昌平×)
あばれんぼハニー(小野友樹×)
やましい恋のはじめかた(中島ヨシキ×)
【初】サハラの黒鷲(佐藤拓也×)
サハラの黒鷲2 sideアルキル(佐藤拓也×)
サンドリヨンの黒い革靴(羽多野渉×)
CD発売日順
サハラの黒鷲 2019年6月26日
αがαを抱く方法 2020年1月22日
サハラの黒鷲2 2020年10月14日
あばれんほハニー 2020年10月28日
やましい恋のはじめかた 2021年1月20日
サンドリヨンの黒い革靴 2021年6月25日
Sub様、躾の時間です 1 2023年09月29日
熊谷健太郎さん受け役のBLCDレビュー
2022年5月末時点で、熊谷さんが受け役で出演しているBLCDは6本。
攻め役では15本くらい出演されているので、BLでは圧倒的に攻め役で活躍されている方なんだけど、受け役も、とても素敵です。
というわけで、受け役のCDを全部聞いてみたので、発売日順に、古いほうからレビューしたいと思います。
サハラの黒鷲&サハラの黒鷲2
熊谷さんのBLCD受け役デビュー作になるのが、2019年の6月26日に発売された「サハラの黒鷲」。
お相手は佐藤拓也さんで、アラブもの…って言っていいのかな。石油王は出てこないけど、舞台はアラブな雰囲気のある昔話風のBLです。
これね、2020年10月14日には続編の「サハラの黒鷲2 side アルキル」が発売されているので、すごく人気のあるシリーズなのね。
で、実際、物語は面白いし、熊谷さん・佐藤さん以外にも木島隆一さんとか山下誠一郎さん榎木淳弥さんなんかが出演されていてキャストも豪華だし、とても聞き応えがあって、私はすごく好きな作品でした。3回くらい聞き返したかな。
ストーリーを言うと、奴隷商人で買い取った奴隷たちの親分でもある黒鷲という青年がね、罠にはめられてある調教師のもとに連れていかれて、そこでその、性的な調教をほどこされてそういう奴隷にされちゃう…っていう話なのね。
ここだけ聞くとすっごいエッチな、絡み中心の話なのかなと思っちゃいそうなんだけど、そんなことなくて、ドラマ重視の異国BLです。
確かに黒鷲はそこで、白人の男アルキルの調教を受けるんだけど屈しなくて、そんな黒鷲をアルキルは面白いと思って気に入るのね。
ところが黒鷲がいた集落が何者かに襲われたという知らせが入って……って感じで、絡みもたくさんあるんだけど、奴隷がいるコミュニティの長としての黒鷲の生き方を描いたドラマになってます。
このね、熊谷さん演じる黒鷲がとてもカッコよかった!
騙されて奴隷にされてしまったけれどプライドが高くて、自分が所有していた奴隷たちへの愛情も深くて、奴隷がいるコミュニティのトップとしての矜持とか、責任感が強いの。
そんな「鋼のような精神を持った強い男」をとても魅力的に演じていらして、熊谷さんの声質にもぴったりで、ナイスキャスティング!って思いました。
アルキルを演じる佐藤さんも言わずもがなで、期待通り色気たっぷりのカッコよさがあるいい男でした。攻めが佐藤さんなら間違いないという私の勝手な思い込みを、また強固にしてくれたので、大変満足です!
黒鷲は奴隷商人なんだけど、行き場のない奴隷を引きとって家族のように扱う人物なので、奴隷たちからも慕われていて、人としても素敵なのね。で、調教師として生きるアルキルにも実は暗い過去があるの。そんな風ににね、設定盛りだくさんで、物語として純粋に面白いので、「聞き応えのあるBLを探している人」はぜひ聞いてみてください。
絡みもね、良かった。熊谷さんの絡みって、ある意味リアルな感じなのかな。どの作品にも通じるんだけど、やりすぎ感はまったくなくて、ちょっと抑えた感じなのね。でもその抑えた感じがまたいい。希望を言うと、クライマックスはもう少しわかりやすいほうが好きなんだけど、でも「リアルならこのくらいだろうな」と思うので、リアルよりのお芝居もね、またいいなあと思って聞かせていただきました。
αがαを抱く方法
2020年1月に発売されたのが「αがαを抱く方法」。これはお相手が江口拓也さんで、α同士のオメガバースです。αがホストを務める出張ホストクラブの話なのね。
ストーリーはねけっこうご都合主義な感じで、個人的にドラマとしての面白さはどうかなと思ったんだけど、熊谷さんの「カッコよさ」は存分に堪能できる話でした!
熊谷さん、そもそも男っぽさを強く感じさせる正統派イケボなんだけど、その正統派な感じが「αのナンバーワンホスト」って設定の役を演じることでね、より味わえた感じかな。絡みもけっこう多かったので。絡み目当ての人も満足できると思います。
あと、山下誠一郎さん演じるΩのクウマくんって子が出てくるんだけど、このカレがね、イッっちゃっててよかった!山下誠一郎さんって、本当に芸達者ですよね。いろんな役やってるけど、何を聞いても「いいなあ」って思います。この作品は、熊谷さんのカッコよさを感じたい人におすすめです。
あばれんぼハニー
2020年10月に発売されたのが、「あばれんぼハニー」。これは、高校生ヤンキー同士のオメガバースで、熊谷さんがね、すごくかわいいです!
熊谷さんが演じるのはめちゃくちゃ喧嘩が強いヤンキーでΩのクマなのね。
で、ハチっていうヤクザの息子のヤンキーと喧嘩してる最中に急にヒートになってしまって、ハチはαだったから勢いで番になっちゃったんだけど……って話で、やんちゃなコメディです。
熊谷さんのコミカルな演技もおもしろいしかわいいし、モブの「いかにも」なヤンキーのセリフも昭和な感じたっぷりで笑えて、かなり楽しく聞かせてもらいました。
絡みも多いので、絡み目当てな人も楽しめると思います。
ライトにサラッと聞けるコメディで、かわいい熊谷さんが聞きたい人は聞いてみて。
やましい恋のはじめかた
2021年1月に発売されたのが、中島ヨシキさんと共演した「やましい恋のはじめかた」。
これは大学生同士の青春BLで、かつ睡眠姦モノ・年下攻めです。
主人公の健ちゃんが大学3年生になったと同時に、同じ大学に、隣の家に住む幼馴染の春が入学してきたのね。2人は兄弟同然に育ったんだけど、実はケンちゃんが高校を卒業して実家を出るときに、春が寝ているケンちゃんに手を出してて……っていう話なの。
私、睡眠姦モノって初めて聞いた気がするんだけど、「そこまでやっちゃうの!?」っていうね、そこまでやっちゃってました。
いや、それはどう考えても起きるだろ!と思いつつ。ま、相手が起きてるかもって思いながらやるのがまたいいのかなとか、普通のBLじゃ考えないことを考えながら聞きましたね。
寝てるとき起きてるときも、絡みは多かったです!
あと、ちょっと切なさがある話でした。
熊谷さん演じるケンちゃんは、純粋でちょっと奥手なまっすぐな人で、ピュアな大学生そのまま。青春ものとか学生ものが好きな人におすすめです。
サンドリヨンの黒い革靴
最後に、2021年6月に発売されたのが、羽多野渉さんと共演された「サンドリヨンの黒い革靴」。今回いろいろ聞いた中で、私が一番面白かったのが、この作品でした。
「サンドリヨンの黒い革靴」はドラマCDではなく、正式にはリーディングCDで、小説形式の台本の地の文を熊谷さんと羽多野さんが1トラックずつ交互に読んで、その間にセリフが入るっていう形式なのね。
私はリーディングCDって初めて聞いたんだけど、良かった!!!
特に、絡みのシーンがすごく良かった!!
すごく筆力のある方が書かれたBL小説ってさ、特に絡みの部分がなんていうか、ほんとスゴイのよね。
濃密さというか、想像をあおるところというか、それがマンガの比じゃないの。
で、BL作家さんってほとんど女性なので、表現がきれいで下品じゃないのよ。
それをね、熊谷さんや波多野さんのように、実力確かな役者さんが朗読してくれるっていうのが、すごいの!!!
基本的に地の文には感情をこめずに淡々と読まれるんだけど、それがまた想像力をあおるのよ。
で、朗読のバックに、絡みのときの息とか小さく出ちゃった声とかがね、入ってるの。すごいの!!
ストーリーは、議員秘書の灰原がラッシュの電車に乗ったとき、靴の後ろを踏まれちゃって片方靴が脱げちゃうの。
それを拾ってくれたのがイケメンの火神という男で、実は火神はその後仕事で灰原とかかわることになる…っていう、ミステリー要素ありのBLなのね。
でドラマ部分も普通に面白いんだけど、注目は絡み!
回数自体は多くないけど尺が長くて、文章としての表現もとても素晴らしくて、それを声優さんが「読んでくれる」、さらに絡んでる息やちょっとした声も聴けるっていう、すっごいオイシイCDでした。
リーディングCD、アリです。
こうして振り返ってみると、熊谷さん、作品ごとにみごとにキャラを演じ分けていて、全部それぞれ全然違うの。あばれんぼハニーはおバカでかわいいキャラ、やましい恋のはじめかたは奥手で純粋なキャラ、サンドリヨンはクールでキレイ系、αがαを抱く方法は自信あふれるザ・α、サハラの黒鷲は、若くて統率力のあるボス。
いろいろ聞いてると、「お上手なんだけど、似たようなキャラが多いな」って思う声優さんもいる中でね、熊谷さんは本当にキャラをくっきり演じ分けてるのね。それが驚きで、うれしい発見でした。
全部聞いてみてほしいけど、「こんな熊谷さん聞いてみたいな」って基準で選んで聞いても、きっと楽しめると思います。
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